アメリカはミネソタを中心に活動するサクソフォン奏者。ノーザン・テキサス大学で指揮法を、渡仏しジャン=マリ・ロンデックスに師事し、ボルドー国立音楽院を1等賞で卒業しました。現在はミネソタのカレッジヴィルにあるセント・ベネディクト/セント・ジョーンズ大学でサクソフォンを、またミネアポリスのデ・ラ・サールでは化学(!)を教えています(ミネソタ大学で学位を取得済)。演奏活動では Saxo Salon と題した演奏会を連続開催し主に現代音楽を取り上げています。ソロ活動のほか室内楽団体 Amamus のメンバとして、またミネソタ管弦楽団のエキストラとしても活動しており、日本人指揮者大植英次のバトンによる同オケのCDにも参加(曲目はラヴェルのボレロ!)しています。
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セルフプロデュースによるアルバム。アメリカとフランス双方の曲をとりあげた選曲が、ディーラムの経歴を反映しています。演奏も、アメリカンスタイルながらも、フレンチスタイルの色気をどことなく感じさせる独特の音色と奏法。CD冒頭の熊はバリトンサクソフォン4本!のための曲で、いきなりスピーカーから熊の咆哮?ならぬバリトンの強烈な唸り声がスピーカーから流れて驚かされます。ちなみに私が家でこのCDをかけたときは、娘がスピーカーの音量を最大にしていたので、、、、すごいことになりました(大笑)。ソナタ、ガヴァンボディ、ハードとも、技術的にはかなり満足できる内容ですが、(ドゥラングルやボーンカンプ、須川氏の演奏)に耳慣れてしまっているせいか、さらにキレのよさとテンションの高さが欲しいとも思いました。とはいえ、伝統的なスタイルに立脚しつつオリジナリティのある解釈は充分楽しめました。
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