イタリア生まれのサクソフォン奏者。ロッシーニ音楽院を卒業後、ボルドー音楽院でベルナディッテ・シャリエに師事、金賞を得て卒業しました。2007年にはアムステルダムで行なわれたゴーデマス国際コンテストで2位に入賞しています。現在はイタリアを中心にソロや室内楽、現代音楽からジャズまで精力的に活動しています。また2002年以来イタリア・サクソフォン・オーケストラのメンバーであり、アテム・サクソフォン4重奏団のソプラノ奏者でもあります。
1曲目の伝説から、実に表情の濃い演奏。かなりの気合を感じます。ダイナミクスをストレートに捉える録音のせいもありますが、演奏はやや粘りが強く強烈で、1回聴くとちょっと胃もたれ気味。フランスものからドイツ、アメリカ、ソヴィエト(デニゾフは実質的にはフランスといえるか)まで多彩な選曲で、もう少し軽妙さもほしいとは思うものの、これはこれで地中海の日差しをたっぷり浴びて育ったサクソフォンの音楽なのだと思えば妙に納得できました。当然、歌心もたっぷり濃厚なので、小品の方を聞いてみたい、と感じました。