Frank BONGIORNO


フランク・ボンジョルノはアメリカで活動するサクソフォン奏者。1958年にニューヨークのロング・アイランドに生まれ、イサカ大学、ノース・テキサス大学、インディアナ大学を卒業、ユージン・ルソーダニエル・デファイエスティーヴン・マウクなどに師事しました。現在はノース・キャロライナ大学ウィルミングトン校でサクソフォンとジャズの助教授をつとめる他、ソロ活動・客演などを積極的に行なっています。また、クラシックにとどまらず、ジャズでも活躍しており、フィル・ウッズを始め著名な奏者と共演しています。

以下のアルバムに加えて、The Ryoanji Duo のクレジットでD.ケシュリーの作品集に参加しています。


ボンジョルノの大学のページはこちら(英語)


主なアルバム


「Classic Saxophone - Frank Bongiorno

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Liscio DCD-1001
1987/7/26-8/5, 10/4 Kenan Aiuditorium, University of North Carolina at Wilmington
  1. ブリランス (ゴトコフスキー)
  2. エレジー・フォー・ホーロウ・マン (ルーイス)
  3. オーボエ協奏曲 (マルチェッロ)
  4. ブラジル風バッハ第5番より アリア (ヴィラ=ロボス)
  5. バラード (マルタン)
  6. シュリンクス (ドビュッシー)
  7. フルート・ソナタより シチリアーノ (バッハ)
  8. ファスト・ミュージック (ケシュリー)

Frank BONGIORNO (saxophone)
Diane BIRR (piano) [a-c,e,h]
Robert NATHANSON (guitar) [d]
Rudy TYSON (piano) [g]
Charles H.DUNGEY, Jr. (bass) [g]

セルフ・プロデュースによるアルバム。このCDから聴くことのできるボンジョルノの音色は、アメリカ風のニュートラルな音色と、フランス風のヴィヴラートの聴いた華麗な音色の両方を併せ持つ、美しい音色です。アルバムをとおして終始技術的に不安を感じることもなく、安心して音楽を楽しめました。

プログラムの内容も、オリジナル曲とクラシック編曲をミックスし、時代的にも古典から現代まで、編成はソロ・ピアノ伴奏・ギター伴奏など、変化に富んでいます。しかも、もともとオケ伴奏の曲であるバラードは、ルネハンの校訂によるピアノ伴奏譜が出版されていますが、ここでは作曲者が晩年に書いたクラリネット+ピアノのヴァージョンを参考にサクソフォンとピアノで演奏されていたり、ブラジル風バッハは作曲者による女声とギターのヴァージョンを使うなど、さりげない工夫の跡が感じられます。さらには、密かにジャズ風アレンジも混じってますし、、これは聴いてのお楽しみ。

難しい響きのするブリランスも、的確な解釈と美しい音色で飽きずに聴くことができました。バラードの高音も、やや音色が痩せながらも安定しています。ブラジル風バッハはもう少し歌い込んで欲しいとは思いますが、ギターとのバランスは悪くありません。実際に生で演奏すると、バランスが難しそうなきもしますが。

余談ですが、ボンジョルノがサクソフォン4重奏に編曲したブラジル風バッハラテンアメリカSQが録音をています。

オススメ度:

Liscio レーベル のこのCDの紹介はこちら(英語)

「Classic Saxophone Vol.2: Musica da camera」

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Liscio LCD-09193 (P)1993
  1. 竜安寺 (ケシュリー)
  2. ソナタI (テレマン)
  3. オーボエ5重奏曲 ヘ長調 (モーツァルト)
  4. サックスサウンドIII (ギャラント)
  5. シシリエンヌ (フォーレ)
  6. フェイセズ・オブ・ブルース (ベイカー)

Frank BONGIORNO (saxophone)
The Empire Saxophone Quartet [c,f]
David KECHLEY (crotals) [a]
Robert NATHANSON (guitar) [a,e]

オリジナル・編曲ものを集めたアルバムですが、ピアノ伴奏曲がないのが珍しいです。竜安寺の原題は In the Dragon's Garden で、枯山水の庭の印象を5部からなる曲でしたもので、なかなか楽しめました。多重録音によるテレマンは2本の楽器がバラバラに響いているように聴こえ気になりましたが、モーツァルトは4重奏とソロがつかず離れず聴こえるなど、曲によって録音状態が違うような気がします。シシリエンヌは、ギター伴奏なのが新鮮ですが、淡々と吹いているのがちょっと残念。

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