1961年生まれ、フランスで活動するサクソフォン奏者。パリ国立高等音楽院を1等賞を得て卒業しました。各種のコンクールで賞を得た後、管弦楽を始め室内楽、ジャズなどのソリストとしても活動しています。アミアン国立地方音楽院の教授でもあります。またアルス・ガリカSQのバリトン奏者、J.M.グーリとのデュオ活動や、コントラバス・サクソフォンやチューバックスのスペシャリストとして演奏活動を行なっています。ちなみに、奥様は日本人でピアニストでもある、ゆかり・ベルトーキ氏。
1963年生まれの女流作曲家、マリー=ヘレネ・フルニエによるソロ曲の作品集。シルヴェストル夫婦とベルトーキ夫婦による演奏です。どの曲も現代的な響きで、同じ音の連奏や同じ音形の繰り返しが多く、それぞれの奏者にかなりの集中力と技術が必要とされる曲と思われます。ベルトーキがバリトン・サクソフォンで演奏する消しゴムのカス(原題)Le fusain fuit la gomme もその傾向で、私自身は曲について充分理解できてるとは言いがたいのですが、集中力と技術という点では確実に演奏されていて、フルニエの世界をきちんと描きだしているようです。楽譜も Henri Lemoire 社から出版されているので、機会があれば見てみたいものです。