1987年からピアノのリッシェとデュオを組んで活動しています。コンサート活動のほか、録音も積極的に行なっており、以下でご紹介した他にも何枚かCDリリースと行なっているようです。また、ベルリン・サクソフォン4重奏団の主催者でもあります。
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全体に音が細く、音程や音量によって音色がキンキンしたりアタックが強かったり、私の好みではありません。最初のスカラムーシュから意味不明のポルタメントや楽譜の改編 etc を連発していて、これが気に入らなくて即おクラ入りしてしまい、以後彼のソロアルバムに手を出す気がしませんでした(一応過去形)。選曲がおもしろいだけに、残念です。某レ×芸誌では、なぜか推薦マークがついてたなぁ、としみじみ。ただ、プリズム4重奏団の項でも書きましたが、Koch というレーベルのサウンドはこういう傾向が強いので、もし他のレーベルからCDをリリースしたら、また聴いてみようと思います。
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2枚目のソロ・アルバムも、収録されている曲は幅広く、デュボワやジョリヴェからデニーソフ、ドイツの若手作曲家まで録音されています。印象は前のアルバムと同じですが、たとえばジョリヴェやシュルホフのの作品がこんなにもジャズの要素が強かったのか、という認識を新たにさせられました。また、録音の少ないデニソフの2つの小品がおさめられているのは貴重です。
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1917年、ドイツのボン生まれ・ベルリン育ちの作曲家、ディートリッヒ・アードマンのサクソフォン作品集。それぞれ個性的な曲のほとんどは1980年代に作曲され、作曲者と親交の深いベンズマンもしくは彼の関係する団体によって初演されています。このCDでも、どの曲も作曲家に縁のある人物・団体による演奏だけに、作品を真正面から取り組んでいて好感を持ちます。正直なところ演奏そのものや作品自体にはあまり惹かれるものがなかったのは事実ですが、作曲家と演奏者との間に成り立っている信頼関係が音にこめられているのを感じたとき、ある種の音楽の愉しみをそこに見出した気がしました。
コンチェルトシュテュックを指揮している浮ヶ谷氏は、埼玉県川口市の出身、現在はフランクフルト(オーデル)国立交響楽団の常任指揮者であり、やポーランド国立交響楽団、北西ドイツ放送交響楽団などのオーケストラの指揮台でも活躍しています。
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2004年秋よりベンズマン・トリオとして活動しているメンバーによる録音。ちなみにヴァイオリンのヴァクテルは女性、ピアノのビーフェラーは若手男性です。この編成のための曲は多くないのですが、アイシエンヌとアドルフ・ブッシュのオリジナル曲に加え、自作および委嘱作品が収められています。ベンズマンの自作によるWo das Licht die Saite kreuztはPoeme after Debussyとサブタイトルがついていて、実態はドビュッシーのラプソディを発展的に編曲したものといってよいでしょう。ドビュッシーの幻想的な世界が、一瞬黒雲に覆われたり薄日が差したりと、さらに原色満載のカラフルな曲となっています。続くティンパノンの冒頭ではショパンが引用されていてドキっとしますが、中身はなかなかハードな曲。曲に様々なしかけがあるのですが、残念ながら曲の愉しさが充分に感じることができませんでした。元気はよいのですが、音色に魅力が乏しく感じました。この編成の活動は世界的にもあまり例がなく、さらにレパートリーを開拓し魅力を提示してくれることを期待したいです。