スウェーデンで活動する女性サクソフォン奏者。デンマーク国立音楽院でクリステル・ヨンソンに師事、その後ローザンヌ音楽院に留学しました。1992年にはサクソフォンとパーカッションのための現代作品を集中的に取り上げているデュオ・デナムを結成しました。現在、ソロ活動・アンサンブル活動のほか、王立スウェーデン管弦楽団およびスウェーデン国立放送交響楽団などに客演しています。また、最近コペンハーゲン・サクソフォン4重奏団にテナー奏者として参加しています。
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パーカッション奏者クリスティアン・ウトケとの「デュオ・デナム」でクレジットされた、デンマークとフェロー諸島の作曲家による、サクソフォンとパーカッションのために書かれた曲を集めたアルバム。どの曲もメロディらしいメロディは聞こえてきませんが、サクソフォンの線を彩る、打楽器の点による音の対比が印象的。現代曲とはいっても、耳に突き刺さるようなノイジーな曲ではなく、点描風景的な曲が多いのが、北欧の曲っぽいように思います(かなり主観的)。サクソフォンと打楽器というデュオの魅力を感じさせてくれるアルバムです。
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フェロー諸島出身の作曲家ラスムセンの管弦楽曲集。2000年の北欧音楽委員会賞を受賞した交響曲第1番と、サクソフォン協奏曲のカップリングですが、いずれもラスムセンの個性が発揮された作品です。交響曲は副題に「海洋の日々」とありますが、これはやはり北洋の風景なのでしょう、華やかというよりは黒を基調としたモノトーンの音世界の中に、力強さと透明感が凝縮された音楽−そう、ちょうどこのCDのジャケット写真のように−です。サクソフォン協奏曲も同様の傾向で、曲の冒頭で打楽器の連打とオーケストラの咆哮のなかからバリトン・サクソフォンの音が立ち上がって、やがて徐々に音程が上昇していくあたり、思わず「おおぉーっ」とテンションが上がってきます。4楽章でそれぞれテナー、アルト、ソプラノと持ち替える構成は、演奏効果に加えても視覚効果も抜群(のはず)。ぜひ、これは生で聴いてみたいものです。ソロ、オーケストラとも音楽を底からえぐるような力を十分発揮している様子を、SACDハイブリッドの録音が克明に捉えており、オーディオ・ファン向けにもお勧めできるアルバムです。まあ、現代曲なので、聴きやすい曲ではありませんが、、
この演奏からバランドの演奏を云々することは私にはできませんが、以下★印はサクソフォンのCDとしてよりも北欧音楽紹介的な意味合いで。
オススメ度: