50th International Music Competition of the ARD Munich 2001
毎年異なる楽器を対象に開催されるミュンヘン国際コンクール。第50回目にあたる2001年は、ヴァイオリン、チェロ、パーカッション、木管5重奏とともにサクソフォンも対象となりました。サクソフォンが他のクラシックの楽器と同等に扱われる数少ないコンクール(と認識してますがあってるかな??)であり、次にサクソフォンが対象となる年が今から待ち遠しいです。。
「50th International Music Competition of the ARD Munich 2001」
(no number)
2001/9/14,16,17,20,21 [Live]
- タージ (ローバ)
Julien PETIT (saxophone)
- チェロ協奏曲より 第3・4楽章 (エルガー)
Thomas CARROLL (cello)
- レボンズA (クセナキス)
Eirik RAUDE (percussion)
- ザッツ (尹伊桑)
ミロ・アンサンブル
- ヴァイオリン協奏曲イ長調KV219より 第1楽章 (モーツァルト)
Annette von HEHN (violin)
- サクソフォン・ソナタより 第3楽章 (デニソフ)
Lutz KOPPETSCH (saxophone) / 富永 綾 (piano)
- チェロ協奏曲より 第3楽章 (ドヴォルザーク)
石坂 団十郎 (cello)
- アフター・シュリンクスU〜マリンバ・ソロのための (R.R.ベネット)
Christophe ROLDAN (percussion)
- I Ching より 第1楽章「雷の再来」〜パーカッションのための (ノーガルド)
Marta KLIMASARA (percussion)
- 序奏、ロンドとカプリス (サン=サーンス)
Yamei YU (violin)
- 5重奏曲〜木管5重奏のための (クルタグ)
サンクト・ペテルスブルグ木管5重奏団
- トッカータ・カプリチョーザ〜チェロ・ソロのための (ローツァ)
Julie ALBERS (cello)
- バラード (マルタン)
Alexandre DOISY (saxophone)
- スビト〜ヴァイオリンとピアノのための (ルストスラフスキ)
Min=Jung KANG (violin) / Alessandro CAPPELIA (piano)
- 5重奏曲1969 (デニソフ)
オルソリノ5重奏曲
- 協奏曲ハ長調より 第2楽章 (ハイドン)
Monika LESKOVAR (cello)
Rainer MÜHLBACH 指揮 バイエルン放送交響楽団 [b,e,g,j,m,p]
コンクールの様子を収めた2枚組のライヴ盤。曲は楽器毎に並んでおらずバラバラに収録されており、CDプレーヤから時代も様式も全く違う曲が聴こえてくるのはなかなか不思議な感覚です。やはりヴァイオリンやチェロは古典的なレパートリが多いのに対して、サクソフォン、パーカッション、木5は現代的なレパートリに集中しています。どの演奏もさすがに技術水準は立派で愉しめましたが、比較的こじんまりした演奏になる傾向が強いのが残念です。その中で、チェロ部門1位を得た在ドイツの石坂団十郎の演奏と、サクソフォン部門の1位なしの2位を得たドワジーの演奏は、ともにスケールの大きさと底力を感じることができ、聴いていて楽しくなりました。両者ともベストの状態とはいえませんが、奏者の長所がよい方向に出ているようです。